コーチングを受けることに興味はあるけど、意味がない・効果がないと疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。無形のサービスであり、実態が掴めず不安になりますよね。
そこで本記事では、コーチングが意味ないと言われる理由・向いている人・向いていない人・意味のあるものにする方法について解説します。
コーチングを受けることを検討中の人、気になるけど自分には不要か必要か判断したい人はぜひ参考にしてください。
コーチングサービスは意味がない・無意味・効果ないと言われる理由
コーチングサービスは意味がない・無意味・効果がないと言われる理由は以下の通りです。
- コーチングの認知度が低いから
- コーチのスキル・技術に問題があったから
- コーチングを受ける側がコーチ任せだから
- コーチとクライアントで信頼関係を築けていないから
- 短期間では効果が出にくいから
- コーチとの相性が悪かったから
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
コーチングの認知度が低いから
コーチングサービスが「意味がない」「無意味」と言われる理由の一つは、その認知度の低さにあります。コーチングがどのようなものか、具体的な成果や効果について知られていないため、誤解や偏見が生じることがあります。
多くの人々はコーチングの実際のプロセスやメリットを理解しておらず、これがサービスに対する疑念を引き起こす要因となっています。認知度が低いと、コーチングの価値が正当に評価されず、結果として「意味がない」という評価を受けてしまいます。
意味がないと思うのであれば、まずはコーチングについて知ることからはじめましょう。
GOAL-Bの山宮健太朗さんがコーチングについて解説している動画が非常にわかりやすいので、ぜひチェックしてみてください。
コーチのスキル・技術に問題があったから
コーチングサービスが効果を発揮しないもう一つの理由は、コーチのスキルや技術に問題がある場合です。経験不足や専門知識の欠如、コミュニケーション能力の低さなど、コーチの質が低いと、期待される成果を上げることが難しくなります。
優れたコーチはクライアントの潜在能力を引き出し、具体的な行動計画を立てるサポートをしますが、スキル不足のコーチではこれが不可能です。その結果、クライアントは「効果がない」と感じることになります。
コーチングを受ける際は、コーチの質も確認することが大切です。
コーチングを受ける側がコーチ任せだから
コーチングを受ける側がコーチに全てを任せてしまうことも、効果が出ない原因の一つです。コーチングは双方向のプロセスであり、クライアント自身の積極的な参加と自己成長への意欲が求められます。
コーチに頼りきりで、自分自身の努力を怠ると、期待される成果を得ることは難しいでしょう。クライアントが主体的に行動しない限り、コーチングの真の効果を体感することはできません。
教えてもらう・答えを与えてくれると思って、コーチングを受けるのは無意味です。コーチとクライアントはあくまで対等です。あなたの理想状態を達成するために伴走してくれると認識しておきましょう。
コーチとクライアントで信頼関係を築けていないから
コーチとクライアントの間に信頼関係が築けていない場合、コーチングの効果は大きく損なわれます。信頼関係がないと、クライアントはコーチのアドバイスやフィードバックを受け入れることが難しくなります。
また、自分の課題や目標について正直に話すこともできなくなります。信頼関係が欠如した状態では、コーチングのプロセスは円滑に進まず、成果を上げることが困難です。
コーチングを受ける際はコーチを信じることが必要です。そのために自己開示をしっかりするようにするといいでしょう。
短期間では効果が出にくいから
コーチングは短期間で劇的な変化を期待するものではありません。持続的な努力と時間をかけた取り組みが必要です。しかし、一部のクライアントは短期間での成果を求めすぎるため、「効果がない」と感じることがあります。
コーチングの真の価値は長期的な視点で見て初めて実感できるものであり、即効性を求めるあまり、その本質を見失ってしまうことがあるのです。
コーチングに限らずですが、継続は必要です。コーチングを受ける際は、短期間での成果だけを追い求めないようにしましょう。
コーチとの相性が悪かったから
最後に、コーチとの相性が悪い場合もコーチングがうまくいかない理由の一つです。人間関係と同様に、コーチとクライアントの間にも相性があります。相性が合わないと、コミュニケーションがスムーズに進まず、コーチングセッションが効果を発揮しにくくなります。
クライアントは自分に合ったコーチを見つけることが重要であり、相性の良いコーチとの出会いが成功への鍵となります。相性の良いコーチを見つけるコツは、コーチやコーチングサービスの体験セッションやセミナーを受けてみることです。それにより、自分に合うかどうか判断できるでしょう。
コーチングを受けることが向いている人の特徴5選
コーチングを受けて、費用を無駄にしてしまう人と効果をしっかり出す人がいます。この章ではコーチングを受けることが向いている人の特徴について解説します。主な特徴は以下の通りです。
- 向上心がある人
- 他人のフィードバックに対して柔軟に受け入れられる人
- 自分の選択や決断に自信を持てる人
- 自分の可能性を信じている・自信がある人
- 行動力はあるけど、いまいち成果が出ていない人
それぞれ一つずつ詳しく見ていきましょう。
向上心がある人
コーチングを受けることが向いている人の一つ目の特徴は、強い向上心を持っていることです。向上心がある人は、自分の能力やスキルを常に向上させたいと考えています。彼らは現状に満足せず、より高い目標を設定し、それに向かって努力する意欲があります。
コーチングは、こうした向上心を持つ人々にとって、目標達成のためのスピードを加速させる有効な手段です。
他人のフィードバックに対して柔軟に受け入れられる人
コーチングを受けることが向いている人の二つ目の特徴は、他人のフィードバックを柔軟に受け入れることができることです。コーチングのプロセスでは、コーチからのフィードバックが重要な役割を果たします。このフィードバックを前向きに捉え、自己改善のために活かすことができる人は、コーチングを通じて大きな成長を遂げることができます。
逆にフィードバックに対して防御的になってしまう人は、コーチングの効果を十分に享受することが難しくなります。
時には厳しいことを言われることもあるかもしれません。私自身も言われた経験があります。セッションの際になかなか決断ができない時に「今やらない理由を言っているだけだよ」と言われました。
コーチは、あなたの理想状態を達成するためにフィードバックしてくれています。素直に受け入れる人は、向いているでしょう。
自分の選択や決断に自信を持てる人
コーチングを受けることが向いている人の三つ目の特徴は、自分の選択や決断に自信を持てることです。コーチングは、クライアントが自身の選択や行動に対して責任を持つことを促します。
自分の判断に自信があり、それを基に行動できる人は、コーチングを通じてさらに効果的な選択を行うことができます。自信を持つことで、コーチのアドバイスを積極的に取り入れ、自分の目標に向かって確実に進むことができます。
コーチングは、「エフィカシー(ゴールを達成する自己能力の自己評価)を高めること」とも言われています。自信がある人は、コーチングを受けることでより一層エフィカシーが高まり、ゴール達成に近づきやすいでしょう。
自分の可能性を信じている・自信がある人
コーチングを受けることが向いている人の四つ目の特徴は、自分の可能性を信じていることです。自分の能力や将来に対してポジティブな見方を持っている人は、コーチングを通じてその可能性を最大限に引き出すことができます。
どんなにコーチが優れていても、自分の可能性を信じていなければ目標は達成できません。自信があれば、コーチのサポートを受けながら新たなチャレンジに対して前向きに取り組むことができ、結果としてより高い成果をあげることが可能です。
行動力はあるけど、いまいち成果が出ていない人
最後に、コーチングを受けることが向いている人の特徴として、行動力はあるが成果が出ていない人が挙げられます。こうした人々は、努力を惜しまず行動する意欲はあるものの、その行動が効果的に結果に結びついていないことが多いです。
コーチングは、具体的な目標設定や行動計画の立案を通じて、こうした人々がより効率的に成果を上げるサポートをします。行動力がある人にとって、コーチングはそのエネルギーを正しい方向に導くための重要なツールとなるでしょう。
コーチングが向いていない・受けても変わらない人の特徴
コーチングが向いていない・受けても変わらない人の特徴は主に以下のようなものが挙げられます。
- 明確な答えをもらいたい人
- 極度な安定思考の人
- すぐ人のせいにする人
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
明確な答えをもらいたい人
コーチングが向いていない・受けても変わらない人の一つ目の特徴は、明確な答えを求める人です。コーチングは、クライアントが自身の目標を達成するためのサポートを提供するプロセスです。そのため具体的な答えや指示を与えるものではありません。
コーチングはクライアントとのセッションを通じて、クライアント自身が目標達成の戦略を考え、自ら答えを見つけることを促します。そのため、すぐに具体的な解決策や答えを求める人は、コーチングの本質を理解せず、その効果を実感することが難しいでしょう。
極度な安定志向の人
コーチングが向いていない・受けても変わらない人の二つ目の特徴は、極度な安定志向を持つ人です。コーチングは、クライアントが新しい挑戦や変化を受け入れ、自分自身の限界を超えて成長することを目指します。しかし、安定を最優先に考え、変化やリスクを避ける傾向が強い人にとって、コーチングのアプローチは不安やストレスを引き起こすことがあります。
こうした人々は、現状維持を好み、新たな可能性を探ることに対して消極的であるため、コーチングを受けても大きな変化を期待するのは難しいです。
人間には自分にとって居心地のいい空間(コンフォートゾーン)に居続ける機能が備わっています。一言でいうと現状を維持してしまうことです。
コーチングは常に未来起点であり、現状の外側にゴール設定をします。そのため快適なゾーンから飛び出す決断・行動・選択をしていきます。極度な安定志向だと、現状の外側にいくための決断や行動をしにくいため、コーチングが機能しにくく役に立たないでしょう。
すぐ人のせいにする人
コーチングが向いていない・受けても変わらない人の三つ目の特徴は、すぐに人のせいにする人です。コーチングは、クライアントが自己責任を持ち、自らの行動や選択に対して責任を取る姿勢を育むことを目的としています。しかし、問題が発生した際に他人を責めたり、責任を転嫁する傾向が強い人は、自己改善や成長の機会を逃してしまいます。
自分自身の行動や思考パターンを見直すことができない限り、コーチングの効果を実感することは難しく、その結果、変わらないままでいることが多いです。
コーチング受講前の私は、すぐ人のせいにする他責人間でした。それにより、うまくいかない理由を常に外部環境のせいにしていました。結果的にコーチングもあまり機能しなかったです。
しかしあるタイミングから、現状の自分を作っているのは自分の責任(自責思考)という考えができるようになってから、コーチングが機能しはじめました。
コントロール可能な範囲に目を向けるようになったからです。
- 他責思考の人は、会社の愚痴を言う。何も行動しない
- 自責思考の人は、どうやったら会社への不満を解消できるか考え、それに伴ったアクションを起こす
どちらが現実を考えられるかといえば、断然後者です。このようにすぐ人のせいにしたり、周りの環境のせいにする人は、コーチングを受けても機能しにくいので無意味でしょう。
コーチングを意味のあるものにする6つのポイント
コーチングを意味のあるものにする6つのポイントをご紹介します。具体的には以下の通りです。
- コーチングを受ける目的を明確にする
- 自分に合うコーチやコーチングサービスを利用する
- コーチとの信頼関係を築く
- コーチとは常に対等な関係を意識する
- 疑問や不安点はすぐに相談する
- コーチに嘘をつかない
それぞれ見ていきましょう。
コーチングを受ける目的を明確にする
コーチングを意味のあるものにするための第一のポイントは、コーチングを受ける目的を明確にすることです。目的が曖昧なままでは、コーチングのセッションが効果的に進められず、具体的な成果を得ることが難しくなります。
自分が何を達成したいのか、どのようなスキルを向上させたいのか、具体的な目標を設定することで、コーチとのセッションが有意義なものとなり、目指すべき方向性が明確になります。
コーチングはあくまで手段です。受けることが目的になってはいけません。目的によっては、コーチングではなく、別のサービスを受けたほうがいい可能性もあります。コーチングを受ける際は、目的を明確にしておきましょう。
自分に合うコーチやコーチングサービスを利用する
コーチングを意味のあるものにするための第二のポイントは、自分に合うコーチやコーチングサービスを利用することです。コーチとクライアントの相性は、コーチングの効果に大きく影響します。自分の性格や目標に合ったコーチを見つけることで、より効果的なサポートを受けることができます。
また、コーチングサービスも多種多様であり、自分のニーズに最適なサービスを選ぶことが重要です。
多くのコーチングサービスやコーチは体験セッションを提供しています。いきなり受けることを決断するのではなく、一度体験からしてみるといいでしょう。費用も比較的安いのでおすすめです。
無料相談ができるキャリアコーチングサービスは以下の記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。
コーチとの信頼関係を築く
コーチングを意味のあるものにするための第三のポイントは、コーチとの信頼関係を築くことです。信頼関係がなければ、本音で話すことができず、コーチのアドバイスも受け入れにくくなります。オープンで誠実なコミュニケーションを心がけることで、コーチとの信頼関係を深め、効果的なコーチングセッションを実現することができます。
コーチには包み隠さず話せる状態が理想です。コーチングを受ける際は、コーチとの信頼関係を築くことも意識しましょう。
コーチとは常に対等な関係を意識する
コーチングを意味のあるものにするための第四のポイントは、コーチとは常に対等な関係を意識することです。コーチはあくまでガイドやサポーターです。「指導する、指導される」という上下関係ではありません。
対等な関係を保つことで、主体性を持ってコーチングを受けられます。それにより自分の意見や希望を率直に伝えることができ、コーチのフィードバックを積極的に活用することができます。この対等な関係が、コーチングの成功に不可欠です。
疑問や不安点はすぐに相談する
コーチングを意味のあるものにするための第五のポイントは、疑問や不安点はすぐに相談することです。セッション中や日常の中で感じる疑問や不安を放置せず、すぐにコーチに相談することで、問題解決のスピードが上がります。
疑問を解消し、不安を取り除くことで、コーチングのプロセスをスムーズに進めることができ、目標達成に向けた行動も加速します。
どんな些細なことでも相談しましょう。コーチはあなたの悩みや問題を解決できるように、全力でサポートしてくれます。「どう思われるかな?」なんて気にしてはいけません。
コーチに嘘をつかない
コーチングを意味のあるものにするための第六のポイントは、コーチに嘘をつかないことです。正直であることは、効果的なコーチングの基盤です。
自分の状況や気持ちを偽らずに伝えることで、コーチは適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。嘘をつくことで、コーチングのプロセスが歪められ、成果が出にくくなります。信頼関係を築き、真摯に向き合うことが、成功への鍵となるでしょう。
コーチングが意味ないに関するよくある質問
コーチングが意味ないと考えている方はどのような疑問を抱くのでしょうか。
- コーチの相性はどのように判断したらいいの?
- コーチングの欠点は何ですか?
- コーチングにはまる人は洗脳されている?
以下に質問の回答をまとめたのでぜひ参考にしてください。
コーチの相性はどのように判断したらいいの?
コーチとの相性はセッションを受けてみて、感覚・直感的な部分で判断することになります。セッションの初期段階で相性がいいと判断するのは難しいです。
そのため、この人とは「合わない」「なぜか違和感を感じる」といった点を意識するといいでしょう。
コーチングの欠点は何ですか?
コーチングの欠点・デメリットとしては、効果が出るまでに時間がかかることです。なぜなら行動する時間が必要だからです。
例えばコーチングセッションを1時間受けたとしても、受けただけでは現実は変わりません。セッション内で明確になった行動・アクションプランを実行する必要があります。
コーチングだけに限らずですが、現実・ひいては人生を変えるためにはそれに伴った行動が必要です。ある程度時間がかかることは認識しておきましょう。
コーチングにはまる人は洗脳されている?
コーチングにはまる人は、洗脳されているわけではありません。なぜなら多くの人がコーチングを継続して受けているからです。
しかし、次のような状況の場合は、洗脳の可能性を疑うべきかもしれません。
- コーチングに関心がない人にも繰り返し受講を勧める行動
- 話題と無関係にコーチングの話を持ち出すこと
- スピリチュアルな言葉をよく使う
質の悪いコーチングを受けて、お金を騙し取られた、ネズミ講に誘導されたという方もいます。いいサービスかしっかり見極めてから、受けるようにしましょう。
まとめ
コーチングが「意味がない」「無意味」「効果がない」とされる背景には、認識の低さ、コーチの質問題、クライアントの姿勢、信頼関係の不足、短期的な期待、コーチとの相性といった多様な要因が関与しています。これらの要因を克服するには、まずコーチングの本質を理解し、自己のニーズに適した質の高いコーチを選ぶこと、そしてコーチングプロセスにおいて双方の積極的な関与が必要です。
コーチングの真の価値は、クライアントとコーチが共に努力し、長期的な視点で関与することにより初めて実現されます。それぞれのステージで適切な対応を行うことが、コーチングを有意義なものに変える鍵となるでしょう。